2008年11月10日(月)
19:00開演(18:30開場)
紀尾井ホール (東京 四ツ谷駅 (JR線・丸の内線・南北線)麹町口徒歩6分ほか、詳細はホームページをご覧ください。
演奏曲目 末吉保雄 作曲 いっぱいの子供たち(世界初演) Plein d'enfant
  T・マグヌッソン 作曲 ピアノ・ソナタ(世界初演) Piano Sonata
P・H・ノルドグレン 作曲 ピアノ・ソナタ(世界初演) Piano Sonata
coba 作曲 記憶樹(世界初演) ALBELO DI MEMORIA
 
S \5,000 / A \4,000 / 青少年のための学生席 \2,000   7月12日(土)発売開始
ジャパン・アーツ夢倶楽部会員料金 S \4,500 / A \3,600 WEB:7月5日/同TEL:7月6日発売開始
                             ジャパン・アーツぴあメール会員:7月7日発売開始
 
主 催 ジャパン・アーツ
後 援 フィンランド大使館/アイスランド大使館/舘野泉ファンクラブ
協 力 avex-CLASSICS
 
お申込み ジャパン・アーツぴあ 03-5237-7711
紀尾井ホールチケットセンター03-3237-0061 : 電子チケットぴあ 0570-02-9999
イープラス 03-5815-5452  東京文化会館チケットサービス 03-5815-5452
詳細はこちらのチラシ(PDF)をクリックしてご覧ください(322KB) 

ゴリゴリ書いている・・・・・

 「いま、舘野さんに頼まれた曲をゴリゴリ書いている」。
 cobaさんのホームページにあったというその文章を友だちから聞いた。5月下旬にcobaさんから譜面が6頁届いた。まだ完成譜ではなく、とにかく曲が出来たところまで。なるほど、ゴリゴリ書いてある。ずんずんと腹に響くような低音の響きから、縦横無尽に最高音から最低音までを駆けめぐる無頼漢ぶり。ひと目で惚れこんだ。
 6月の初旬。完成して手元にある譜面は一曲しかない。アイスランドのソールデュル・マグヌッソンのピアノ・ソナタである。二つの楽章で構成され、第二楽章は変奏曲形式。なんだかベートーヴェンの最後のソナタみたいだ。いっぱいの音がうごめき、ぶつかりあい、これもゴリゴリという感じ。ダイナミックの表示は一切ない。“音に聞いてくれ”という感じか。まだ40歳ぐらいの、寡黙だが熱い心をもった環境保護運動の闘士。その肉体のうごめきと強い眼差しが感じられるようだ。
 末吉保雄の《いっぱいのこどもたち》もまだ楽譜は貰っていない。でも、揺るぎない信頼感は持っている。同じ年齢の我々が、長い人生をともに生き抜いてきたからだろうか。藝大でも同級生で、いや、それより前の戦後の混乱期に、同じ先生のもとでピアノを習っていたから? その頃の彼は半ズボンをはいていた? なんだか分からない。かつてはこどもであった、その心をいつまでも忘れていない。彼はそういう人なのだと思っている。
 ノルドグレンには40年近くの間、たくさんの曲を書いてもらい、それを世界中で演奏してきた。何枚かのCDにもなり、楽譜も刊行された。ある意味で“彼は僕の中で生き、僕は彼の中で生きている”のだと思う。小泉八雲の『怪談』にもとづいた曲をたくさん書いてもらった。彼が苦手だといっていたピアノのために、はじめて書いたのが《耳なし芳一》。これは現代ピアノ曲の傑作だと思う。2004年、僕が左手のピアニストとして歩み始めた時に書いてくれたのが、左手のためのピアノ協奏曲《死体にまたがった男》。だが、今度の委嘱作(まだ一音も出来ていない。作品は作曲者の心の中で眠っている)は、どちらからともなく、純粋な、音そのものによる音楽でいこうと決めた。長い人生の歓喜と苦渋に満ちた歩み。喜びと哀しみに希望と諦めの念がないまぜになって、滓のように浮かび沈む。けっして分かりやすい音楽にはならない。でも、なげださないで、耳を傾けてください。
 分かりやすい人生なんて本当はないのだから。

 一昨年に設けた「左手の文庫」(募金)に多くの方々が支援を寄せてくださり、そのお陰で今度の演奏会が実現した。厚くお礼を申し上げたい。ピアノという既存の楽器にこだわらず、左手の音楽が、ひとつの新しい楽器による、十全な音楽の表現形式だという、そのことが理解されるようにと願う。
舘 野  泉   

2008年全国公演    以下の公演は各主催者にお問い合わせください
10月17日(金) 札幌:札幌コンサートホール オフィス・ワン 011-612-8696
10月23日(木) 福岡:福岡銀行本店ホール 福岡音楽文化協会 092-414-8306
10月25日(土) 大阪:いずみホール 大阪アーティスト協会 06-6135-0503
〜彼のための音楽を 彼が弾く Vol.2〜
四人の作曲家による新曲初演 *舘野泉 左手の文庫(募金)助成作品
舘野 泉 ピアノリサイタル
ゴリゴリいこう!
Izumi Tateno Piano Recital 2008